研究課題/領域番号 |
18K14449
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分39010:遺伝育種科学関連
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研究機関 | 和歌山県農林水産部(農業試験場、果樹試験場、畜産試験場、林業試験場及び水産試験場) |
研究代表者 |
沼口 孝司 和歌山県農林水産部(農業試験場、果樹試験場、畜産試験場、林業試験場及び水産試験場), 果樹試験場うめ研究所, 副主査研究員 (70761831)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ウメ / ウイルス / 葉縁えそ病 / 抵抗性 / 品種間差 / GWAS / 種間交雑 / 遺伝子流動 / ウイルス抵抗性 / 集団構造解析 / 果樹 |
研究成果の概要 |
本研究ではウメのウイルス病害である葉縁えそ病抵抗性に関与する遺伝因子の同定に向け、接ぎ木接種による病徴・ウイルス保毒状況の調査、網羅的発現解析による感受性および非感受性品種間の発現変動遺伝子群の検出ならびにゲノムワイド関連解析(GWAS)による抵抗性に関する遺伝領域の探索を試みた。 その結果、果実収穫用に栽培されている「実ウメ」品種群と比較して、アンズやスモモとの交雑由来の品種群で症状やウイルス保毒濃度ともに少ない傾向が認められた。しかし、その原因因子の解明には至らなかった。今後これらの品種と実ウメとの交雑後代を獲得し、原因因子の遺伝様式解明に引き続き取組む。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
果樹栽培においては、一度感染すると治癒しないウイルス病害は致命的な問題である。抵抗性品種の育成は有力な対策となり得るが、果樹ではこれまでにウイルス抵抗性品種やその形質を支配する遺伝的因子の同定例が少なく、育種は進展していない。 本研究ではウメのウイルス病害である葉縁えそ病への抵抗性付与に、近縁種であるアンズやスモモの遺伝因子が利用できる可能性を示したものであり、詳細な原因因子の同定には至らなかったものの、今後の果樹育種の一つの方向性を示すことができた。また、研究の過程で得られた多数の品種におけるゲノムワイドな遺伝情報は、今後のウメ育種の加速化に寄与するものと考える。
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