研究課題
若手研究
ケニアにおけるイネ収量向上のため,現地の品種に籾数増加遺伝子(Gn1aおよびWFP)を導入し収量反応を調査した.籾数遺伝子導入系統では,籾数増加による増収効果が登熟歩合低下により抑制された.Gn1aとWFPを同時に導入した系統では,相加的遺伝子効果により1穂籾数が最も多くなり,収量も増加傾向を示した.両遺伝子導入系統では,籾への養水分の輸送経路である穂首維管束の数と断面積が親品種と比較して増大していることが明らかになった.環境条件や遺伝子を導入する品種次第で,籾数増加遺伝子導入による収量増加が可能であることが示された.
近年,イネ収量に関連する遺伝子が数多く同定され,実際の生産現場に寄与することが期待されている.これまでに報告されている籾数増加遺伝子導入系統では,籾数は増加するものの登熟歩合が大きく低下し,収量増加には繋がっていない.本研究では,ケニアにおいて現地の品種に1穂籾数増加遺伝子(Gn1a および WFP)を導入した準同質遺伝子系統を評価し,収量が増加する系統を見いだした.Gn1aとWFPの両方を導入した系統を利用することでケニアのイネ収量を向上させ,食糧問題解決に貢献することが期待される.
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