研究課題/領域番号 |
18K14470
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分39040:植物保護科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
菅野 学 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 生命工学領域, 主任研究員 (10462847)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 共生微生物 / 植物 / 生物間相互作用 / 水素 / 微生物生態 / 共生 / 微生物 |
研究成果の概要 |
放線菌と植物や他微生物との間の生物間相互作用に大気水素の取り込みが関与する可能性を検証するため、生態・個体・生物種間の多面的なアプローチからなる解析を実施した。 野外調査の結果、優れた水素酸化活性を示した植物の全てから放線菌が検出され、大気水素からエネルギーを得ながら植物表面などの環境に適応していると推察された。菌株保存機関寄託株から系統的に異なる高親和性水素酸化放線菌を新たに見出し、この機能は放線菌系統に広く存在する可能性が示唆された。植物病原菌と放線菌の間の拮抗作用を明確に評価する試験系が確立できておらず、水素酸化が放線菌の病害防除能に与える影響を検証するために、さらなる解析が望まれる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
放線菌は大気水素の取り込み時に特異的に誘導される未知の機能や生物間相互作用を有しているとの仮説の下に、放線菌の生態と潜在的な病害防除ポテンシャルを再評価することを目的とした。植物と微生物の相互作用の基盤には可溶性化合物や表面接触が知られるが、一方で、ガス分子の関与は大気窒素を除くとよく調べられていない。また、従来の微生物間の拮抗作用は、有機物を利用する従属栄養の代謝時の生理機能を評価したものに限られる。当該微生物群は、農作物を含む多様な植物に普遍的に棲息していることから、本研究の成果を足掛かりにその実態を解明することは、微生物機能を活用した植物生産産業を活性化する契機になるものと考えられる。
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