研究課題/領域番号 |
18K14484
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分39060:生物資源保全学関連
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研究機関 | 一般財団法人沖縄美ら島財団(総合研究センター) |
研究代表者 |
岡 慎一郎 一般財団法人沖縄美ら島財団(総合研究センター), 総合研究センター 動物研究室, 主任研究員 (00721747)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 外来種 / 駆除 / 不妊化 / SMRT / ティラピア / 魚類 / 淡水魚 / 外来種多作 / 不妊 / 在来種保全 / 外来種対策 |
研究成果の概要 |
外来種モザンビークティラピア(以下ティラピア)の不妊雄を野外水域に放ち,繁殖を阻害することで生息数を減じさせる駆除技術の効果検証と開発が本研究の目的である。 ティラピアの生息する野外の閉鎖的な人工池3ヵ年にわたり,物理的な駆除と不妊オスの放流を行ったところ,目視できる繁殖なわばり雄の約9割が不妊雄に占められた状況下においても,次世代を減じる効果が不明瞭であった。水槽実験においても不妊雄の比率が95%条件下でも約半数の雌が受精卵を抱卵しており,その要因として雌の重婚が指摘された。本研究では,ティラピアの強い繁殖力により,当初の目的である不妊雄による駆除は困難であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
外来種対策として直接駆除以外の手法の開発が求められる中,不妊オスによる繁殖阻害で個体数を減じるための脊椎動物で初の手法開発をティラピアをモデルにして行った。3ヵ年にわたる継続的な野外および室内実験の結果から,予想を超えた繁殖力の強さや繁殖システムにより,不妊雄によるコントロールは不可能であると結論付けた。一方で,これまで知られていなかったティラピアの繁殖システムの一端や順応性についても新たな側面を発見できた。いずれにしろ本研究では,当初の目的は達成できなかったものの,ティラピアの駆除の困難さを鮮明に浮き彫りにできた。
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