研究課題/領域番号 |
18K14524
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分40040:水圏生命科学関連
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
古川 史也 北里大学, 海洋生命科学部, 講師 (80750281)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | グリコーゲン / 発生 / 糖質 / 代謝 / ゼブラフィッシュ / 胚 / 卵形成 / 糖 / 魚類 / 糖代謝 |
研究成果の概要 |
本研究では、主にゼブラフィッシュを用い、発生過程におけるグリコーゲン代謝の様子とその役割を検討した。雌の卵母細胞内ではグリコーゲン合成の様子が、受精後の胚においてはグリコーゲン分解の様子が確認された。低酸素下では胚発生が遅延し、これと同時にグリコーゲンの分解が抑制された。現在、グリコーゲンの役割を調べるため、CRISPR/Cas9を用いたグリコーゲン合成酵素欠損ゼブラフィッシュの作出を試みている。 比較対象としてサクラマスとエゾアワビの発生過程におけるグリコーゲン代謝を調べた結果、こちらでは受精後に胚がグリコーゲンを合成し、それぞれ孵化前と着底前に利用していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
持続可能な水産業の推進のためにも、完全養殖のカギを握る種苗生産過程における胚や仔魚のへい死を減らす必要がある。これまで、卵質に関わる物質が様々に研究されているが、実際に胚や仔魚の体内で起こる生理的な現象を理解する試みに乏しい。本研究では、細胞内貯蔵糖質として働くグリコーゲンについて検討した。グリコーゲンは卵内に貯蔵されることから、母親の飼育環境の調節により卵への貯蔵量を人為的に調節でき、卵質に影響を与えることができると推察される。本研究でグリコーゲンの蓄積・利用過程がある程度見えてきたので、今後は種苗生産への応用を見据え、グリコーゲンの生理的な役割を決定していく必要がある。
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