研究課題/領域番号 |
18K14590
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分42020:獣医学関連
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研究機関 | 中部大学 |
研究代表者 |
土田 さやか 中部大学, 創発学術院, 特任講師 (40734687)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 希少動物 / 共生腸内細菌 / 採食エンリッチメント / プロバイオティクス / プレバイオティクス / 口腔細菌 / 毒素分解細菌 |
研究成果の概要 |
採食エンリッチメントに宿主特異的腸内細菌をプロバイオティクスとして利用することを目的として、スローロリス特異的腸内細菌の分離と、その機能解析を実施した。 飼育スローロリスから分離されたビフィズス菌2種は、野生の主要な採食物の樹液主成分であるアラビアガム及び、昆虫に含まれるキチンに関して高い資化性を持つことが明らかとなった。宿主の栄養生理に適した飼育を行うためには、ペレットや果実中心の餌から、樹液や昆虫中心の餌に変更することが重要であると考えられた。本研究成で得られたビフィズズ菌2種は、採食エンリッチメントを実施する上で、樹液食や昆虫食の動物に有効なプロバイオティクスであることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、飼育スローロリスから分離されたビフィズス菌2種は、アラビアガム及びキチンに関して高い資化性を持つことを明らかにした。飼育下では通常ペレットや果物を中心とした、野生下の食事とはかけ離れた品目を給餌されているが、本来の野生下の栄養生理に適した腸内細菌を維持している。動物福祉の観点からも宿主の栄養生理に適した飼育を行うことは重要であり、本研究で得られた知見は、現在のエンリッチメント技術をさらに改善し、野生復帰を目指す個体の創出と維持にも役立つと考える。加えて、本研究で確保したビフィズス菌の性質は、樹液食者や昆虫食者の健康維持のためにプロバイオティクスとして広く利用することが可能である。
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