研究課題/領域番号 |
18K14631
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43010:分子生物学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
高橋 葉月 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 特別任期制研究員 (20726012)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | SINEの作用機序の特定 / SINEと相互作用している蛋白質の同定 / SINEの核細胞質輸送経路の特定 / SINEの進化的保存機能の特定 / SINEUP結合タンパク質の同定 / アンチセンスロングノンコーディングRNA / SINEレトロトランスポゾン / SINEUPs / タンパク質翻訳向上lncRNA / SINE機能の解析 |
研究成果の概要 |
SINEUPsは、アンチセンス非コードRNAであり、そこに含まれるレトロトランスポゾン遺伝子のSINEが、標的mRNAの翻訳機能を促進UPすることから名付けられた。 本研究ではこれまで未知であったSINEUPsの作用機序を解明するために、翻訳機能促進を有する20個のSINE RNAを選択し、配列や2次構造を比較した。その結果、10塩基程度の比較的短い配列や構造に類似点があることを見出した。さらに標的mRNAの翻訳機能向上に携わっている蛋白質 HNRNPKおよびPTBP1の同定を行い、それらがSINEUPの核細胞質間輸送およびSINEUPs・標的mRNAsの共局在に関与していることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、SINEが生細胞内でSINEUPsの機能因子として働く際の作用機序を一部解明することができた。古代の外来生物から残留したガラクタ遺伝子だと認識されてきたレトロトランスポゾンが、哺乳類生物内で高度に保存された翻訳に関わる因子と複合体を形成し、蛋白質合成を向上しているという発見は、未知の翻訳機能のさらなる全容を明らかにするための重要な手がかりになると考える。 SINEUPsは、蛋白質が正常の量発現しないことが原因で発症する希少疾患やハプロ不全型病の治療を目指した開発が進められている。そのため、本研究から得られた結果は、今後の基礎研究のみならず、応用研究の礎になる成果であると考える。
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