研究課題/領域番号 |
18K14635
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43020:構造生物化学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
島田 敦広 岐阜大学, 応用生物科学部, 准教授 (80723874)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 膜タンパク質 / プロトンポンプ / 金属タンパク質 / ヘム / 酸素還元 / 生体エネルギー / 酸素代謝 / 電子伝達 / 中間体構造 / X線自由電子レーザー / 時分割構造解析 |
研究成果の概要 |
シトクロム酸化酵素(CcO)は呼吸で取り込んだ酸素からエネルギーを生み出すタンパク質であり、生体エネルギー生産の中心を担っている。最近、本酵素の活性を制御することで過剰なエネルギー生産や活性酸素種の発生を抑制し肥満や糖尿病の予防につながることが示唆されており、CcOの反応機構解明は創薬などへの応用も期待されている。本研究では、CcOの大型結晶を用いて、CcOの反応中間体構造を複数決定することに成功した。さらに、高輝度極短パルスX線であるX線自由電子レーザー(XFEL)を用いて、CcOの微結晶から3.0 A分解能程度の構造データの収集と、金属中心の価数データを収集することにも成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
シトクロム酸化酵素(CcO)はミトコンドリア内膜に存在しており、酸素を水へと還元することで生命活動に必須のATPを合成する駆動力を生み出す。そのため、生体エネルギー論分野において、CcOの反応機構解明は最重要課題であり続けている。また、CcOによる酸素還元反応過程でほとんど活性酸素種といった有害な物質を産生しない。そのため、CcOの酸素還元中心の構造をもとに高効率で安全な人工触媒の設計も期待される。CcOの反応機構を理解するためには、その反応中間体構造の解明が不可欠である。本研究では、初めてCcOの生理学的な反応中間体の構造を高分解能で決定した。
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