研究課題/領域番号 |
18K14655
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43030:機能生物化学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
藤平 陽彦 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教 (50721057)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | Ngly1 / Nfe2l1 / マウス造血発生 / 糖鎖脱離酵素 / 細胞質における糖鎖分解 / 造血発生 / NEF2L1 (Nrf1) |
研究成果の概要 |
本研究では「Ngly1による糖鎖脱離・分解の造血発生制御における役割の解明」を研究目的とし、様々な解析に取り組んだ。その結果、マウスの発生過程でNgly1欠損は二次造血器官である胎仔肝臓において、転写因子Nrf1の異常なプロセシングと肝細胞細胞質への蓄積、肝前駆細胞マーカーであるAFPの染色強度増強を引き起こすことがわかった。さらに、赤血球の成熟化にともなう赤芽球の脱核がNgly1-KOで減少することがわった。つまり、Ngly1は胎仔肝臓の正常な発生に必要でそれにはNrf1が少なくとも部分的に寄与すること、Ngly1欠損により肝臓の発生に異常が生じることで、造血発生に異常を来すことがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在まで、造血発生にNgly1による糖鎖脱離・分解が寄与するという報告は世界的にみてもない。本研究では初めて、細胞質での糖鎖脱離・分解に寄与する糖鎖脱離酵素Ngly1が、正常な肝臓および赤血球の発生において重要な役割を果たすことを明らかにした。また、そのメカニズムの一端として転写因子Nrf1が寄与することも明らかにした。造血発生や造血幹細胞については不明な点も残存しているが、本研究でNgly1が関与することが明らかになったので、Ngly1という新しい切り口から残存する不明点の解明に取り組むことで、新たな学術的知見を得られると期待できる。
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