研究課題
若手研究
微生物の光受容タンパク質・ロドプシンのうち、アニオンポンプ型およびアニオンチャネル型ロドプシンをモデルとして、「ポンプ」と「チャネル」という異なる輸送方式を決定する要因を解明することを目的に、研究を行った。本研究を通して、主にアニオンチャネル型ロドプシンについて、新規分子の探索およびイオン輸送機構を詳しく調査した。これに先立ち、簡便なイオン輸送活性測定法を開発した。これにより、多数の検体を簡単に調べることができ、その中から特徴的な機能をもつ分子を発見した。また、アニオンチャネル型ロドプシンのイオン結合性や、塩濃度によって変化する機能メカニズムを明らかにした。
微生物の光受容体タンパク質・ロドプシンは、共通のタンパク質構造と活性化反応をもつにもかかわらず、『ポンプ』と『チャネル』という全く異なる方式で基質イオンを輸送する。それぞれの輸送機構はよく理解されてきたが、輸送方式を決定する要因は明らかではない。これを解明するためには、アミノ酸変異によるポンプ⇔チャネル相互機能変換が有効である。本研究は、ポンプをポンプたらしめる、チャネルをチャネルたらしめるロドプシンの精巧な動作原理の理解につながる。本研究成果を応用し、オプトジェネティクス(光による神経細胞活動の操作技術)に利用可能な分子開発に展開できる。
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち国際共著 1件、 査読あり 5件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 4件、 招待講演 1件) 備考 (2件)
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