研究課題/領域番号 |
18K14662
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43040:生物物理学関連
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研究機関 | 名古屋工業大学 |
研究代表者 |
片山 耕大 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (00799182)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 色覚視物質 / X線結晶構造解析 / 赤外分光解析 / 人工合成レチナール / 波長制御 / 水分子 / レチナール / 昆虫細胞 / X線結晶構造解析 / FTIR分光法 |
研究成果の概要 |
本研究では、ヒトの色覚を担う光受容タンパク質、色覚視物質の原子座標を決めることで、色を識別する分子機構の解明に向けた構造基盤の確立に取り組んだ。具体的には、①光異性化しないアナログレチナールを結合した青視物質に対し、短期間での結晶取得を実現する条件の探索、②低温紫外可視分光および低温赤外分光測定により、青視物質の光反応過程において生成する中間体の同定、さらにBL中間体の構造解析に成功、③緑視物質における熱安定化変異体の発見、およびLCPによるその変異体の結晶構造解析を行った。これらの研究成果は、3報の国際論文、7件の招待講演を含む国内外学会で発表、3件の賞を受賞した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
色認識は生物学者、物理学者から哲学者まで多くの研究者の関心を集める一方、色覚視物質の発現試料に対する構造生物学的解析は過去に全く行われていなかった。本研究では、構造解析のための結晶取得に向けた実験条件の確立に差し迫っており、今後の結晶化・構造決定が大いに期待できる。そして光耐性を有する青視物質アナログの構造基盤に立脚した色盲患者の治療に向けた新薬開発への研究発展が期待される。さらに、分光法による青視物質の中間体の同定およびBL中間体の赤外分光差スペクトル測定の成功は、吸収される青色光情報がどのようにしてシグナル伝達されるのか、青視物質における光情報伝達機構を理解するための構造情報を与えた。
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