研究課題/領域番号 |
18K14665
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43040:生物物理学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
Walinda Erik 京都大学, 医学研究科, 助教 (80782391)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | ubiquitin / ubiquitin binding / UBA domain / K48-linked chains / K63-linked chains / M1-linked chains / solution NMR / molecular dynamics / millisecond dynamics / polyubiquitin / binding domains / protein dynamics / protein binding / nanosecond dynamics / Protein binding / Ubiquitin / Molecular recognition / Protein dynamics / ユビキチン / NMR / 蛋白質 / 生物物理 |
研究成果の概要 |
この2年間で本研究は順調に進んだ。得られた成果の多くは国際学術雑誌の査読付論文として発表した。K48、K63、M1結合型のユビキチン鎖の分子動力学計算とNMR実験では興味深い結果が得られ、X線結晶学等の実験結果と合致する内容であった。特に、K48結合型ジユビキチンといったユビキチン鎖は、結晶化条件の違いや結合タンパク質の有無で、異なる構造状態を取る。しかし本研究により、これらの異なる構造状態の全ては、分子動力学法で取得した位相空間の同じ軌跡上にあることが分かった。本研究成果は2021年のBiochemistry誌に論文として発表した。K48結合型以外の鎖に関する研究成果は今後論文発表する。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
長年多くの病理学者たちが抱いてきた不思議は、神経変性疾患で観察される異常タンパク質凝集体(封入体)のほとんどにユビキチンが含まれていることである。どのようにしてポリユビキチン鎖が正しく認識されなくなり、凝集体を形成するかを原子分解能で解析したものであり、得られた研究成果は封入体の形成機構の理解、つまり神経変性疾患の発症機構の理解の一助となると考える。また、得られた構造学的情報は、熱や流体力学的応力によるマルチドメインタンパク質の構造変化や分子間相互作用を理解する上で重要な知見となり得ると考える。
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