研究課題/領域番号 |
18K14669
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43040:生物物理学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
白神 慧一郎 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 客員研究員 (80795021)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2018年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 水 / 水和 / 細胞 / 全反射減衰テラヘルツ時間領域分光 / 複素誘電率 / 水素結合 / 水和水 |
研究成果の概要 |
独自に構築した全反射減衰テラヘルツ時間領域分光測定系を用いてin vivoでヘアレスマウス中の水分子ダイナミクスを解析した結果,生細胞中と死細胞中ではバルク水:水和水の存在比率が有意に異なっていることが見出された.これは生体高分子の機能発現に直接関与する水和水と,増大するエントロピーの受け皿としてはたらくバルク水の絶妙なバランスが生命活動を下支えしていることを示唆するものである.また,外的影響として純水と化粧水をマウスに塗布したところ,構成成分中に占めるバルク水割合の少ない化粧水のほうが生細胞・死細胞両方に対してより高いバルク水の供給能力を示すことが明らかになった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水分子は「未知なる生命のバッファー」として生物学研究ではその存在が過小評価されていたが,本研究では水の物理的性質が生命活動と関連していることが分子レベルで明らかになった.テラヘルツ分光技術に基づいて,さらに生命現象に関わる水分子の機能を解き明かすことができれば,水分子の秩序やバランスを指標として非標識・非侵襲で細胞の状態を評価する技術を創出し,その先には水分子の能動的制御による細胞操作をも実現できる可能性を秘めていると期待している.
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