研究課題/領域番号 |
18K14671
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43040:生物物理学関連
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研究機関 | 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究 |
研究代表者 |
石井 健太郎 大学共同利用機関法人自然科学研究機構(新分野創成センター、アストロバイオロジーセンター、生命創成探究, 生命創成探究センター, 研究員 (30748380)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2019-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2018年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 概日時計 / 生物時計 / Kaiタンパク質 / 質量分析 / 超分子質量分析 / 化学量論 |
研究実績の概要 |
概日時計は生物が地球上の昼夜交代環境に適応するために進化させてきた分子システムである。概日時計の失調は、がん、生活習慣病、精神疾患と深く関係しているにもかかわらず、その分子機構はいずれの生物種においても明らかになっていない。シアノバクテリアの概日時計は試験管内で再構成できることから、原子レベルで概日時計を解析できる現在、唯一の実験系である。その概日時計は三種類の時計タンパク質KaiA、KaiB、KaiCとATPからなり、それらの相互作用により、自律的な二十四時間周期のリズムが生じる。その際、KaiCに結合したATPはADPに加水分解されるが、ATP加水分解とKaiタンパク質間の相互作用との関係は明らかではない。我々は、ATPを消費するKaiCとその活性を促進する因子であるKaiAとの相互作用に着目し、ATP加水分解とKaiA結合との関係を解析した。ATP加水分解を詳細にモニタリングするための手法として、我々は超分子質量分析をもちいた。この手法は、水素結合や疎水性相互作用などの弱い相互作用を保ったまま複合体質量を測ることができるが、KaiCに結合しているATPとADPを区別するために、より高精度な測定系を構築した。KaiCに結合したATPとADPの個数の変化を追跡しつつKaiAとの相互作用を調べたところ、KaiCは12個のATPのうち5個を加水分解したときにKaiAと強く結合できることが明らかになった。さらにNMRによる解析から、KaiCはKaiA結合部位であるTail領域を露出することによりKaiAとの結合が強くなっていることが示唆された。
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