研究課題
若手研究
真核生物のDNAは、ヒストンとよばれるタンパク質に巻きついた状態で核内に存在する。この巻きつきが強くなると、遺伝子の発現は抑制される。この状態をヘテロクロマチンと呼び、細胞の独自性を決める基盤であると考えられている。本研究では、どのようにヘテロクロマチンが作られるのか、その分子メカニズムの解明を目的とした。ヘテロクロマチンを構成するタンパク質の一つであるHP1に着目し、HP1を細胞から取り除くことで、その分子機能を明らかにした。
哺乳類にはおよそ30000の遺伝子が存在するが、細胞ごとに発現する遺伝子は異なる。本研究は、不必要な遺伝子をいかに発現させない状態にするか、ということに着目し、その状態の形成に必要なタンパク質の機能を明らかにした。この研究成果は、生物の発生や、遺伝子発現異常によって引き起こされるがんなどの病気に対して、根本的な知見をもたらすことが期待できる。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (1件)
Sci Rep.
巻: 9 号: 1 ページ: 13462-13462
10.1038/s41598-019-50058-7
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120006463740
