研究課題/領域番号 |
18K14677
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分43050:ゲノム生物学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小山 昌子 東京大学, 定量生命科学研究所, 助教 (40755097)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | Oct4 / パイオニア転写因子 / ヌクレオソーム / クロマチン / ヒストン / リンカーヒストン / 細胞初期化 |
研究成果の概要 |
本研究では、Oct4が標的ヌクレオソームに結合する機構を解明するため、Oct4と標的ヌクレオソームを用いた生化学的解析を行った。変異体解析とヌクレオソームポジショニング解析から、Oct4はヌクレオソームのentry/exit部位に存在する標的配列に優先的に結合することが明らかになった。また、クロスリンク質量分析から、Oct4はヌクレオソーム中のヒストンH3のN末端と相互作用することが示唆され、Oct4がヌクレオソームのentry/exit部位に結合することを支持する結果を得た。さらに、リンカーヒストンH1がOct4と競合して、Oct4をヌクレオソームから解離させることを明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
パイオニア転写因子Oct4は、細胞の初期化(iPS細胞の作製)において中心的な役割を担うことが知られている。細胞初期化については、近年、細胞生物学的解析やゲノム解析などが精力的に行われ、関与する因子の同定が進んでいるものの、それらの作用機序については未解明な点が多く残されている。本研究では、細胞初期化における最も初期のイベントである「Oct4による標的ヌクレオソーム認識機構」に着目し、その一端を解明することができた。本研究成果は、発生生物学やエピジェネティクスなどの基礎研究分野に対してインパクトを与えるだけでなく、将来的にはiPS細胞を利用した再生医療の発展にも貢献できる可能性がある。
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