研究課題/領域番号 |
18K14690
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44010:細胞生物学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
市原 健介 北海道大学, 北方生物圏フィールド科学センター, 特任助教 (60610095)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2018年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 有性生殖 / アロ認証 / 海藻 / 進化 / ゲノム編集 |
研究成果の概要 |
生殖過程の分子機構の研究が遅れているアオサ藻綱を材料とし、配偶子の相互認識や融合に関与するタンパク質を探索した。RNA-seqおよびプロテオーム解析から(1)配偶子形成過程の発現遺伝子カタログ、(2)雌雄配偶子、二本鞭毛性遊走子の鞭毛タンパク質、細胞膜タンパク質のカタログを作成し、GCS1やGEX2といった陸上植物で受精に関与する遺伝子が検出された。さらに、遺伝子機能の解析が困難であったアオサ藻綱における(3)Crispr-Cas9の実験系を構築することに成功し、(4)GEX2のホモログの欠損変異体を作出したところ、受精率の著しい低下が観察され、受精に関与する遺伝子を見出すことができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
複雑な構造を持つ顕花植物ではなく生殖細胞が組織に覆われていない藻類を用い、受精の研究することで、植物の生殖細胞の相互認識や細胞の融合に関する新たな知見を得ることができると考えられる。本研究によって明らかになりつつある緑色植物の受精の基本原理の解明は、陸上植物の育種にも応用が可能であろうと考えられる。また日本は海に囲まれた海洋国家であるが、その沿岸域に生育する海藻類の応用研究が遅れている。本研究結果は藻類の生殖機構を明らかにするもので、藻類バイオマスを利用した二酸化炭素固定などの環境問題対策にも利用できる。
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