研究課題
若手研究
本研究は、上皮細胞接着装置であるタイトジャンクションを起点としたがん化メカニズムの解明を目的として研究を行った。その結果、がんの悪性化に関与していると考えられているAMPKがTJタンパク質であるcingulinが結合する細胞骨格を制御し、TJの性質を制御していることを明らかにし、また、がんの浸潤に関与していると言われる接着班と細胞間接着に局在するタンパク質であるvinculinがTJの安定化に寄与していることを明らかにした。これらの結果から、TJとがん化のメカニズムが密接に関与していることが考えられ、今後その詳細を明らかにすることで癌研究に新たな知見を加えられることが期待できる。
今日まで上皮細胞接着とがん化のメカニズムの知見の多くはアドへレンスジャンクションの研究が多くを占めており、タイトジャンクションとがん化のメカニズムについての知見はほとんどなかった。本研究においてタイトジャンクションとがん化のメカニズムが密接に関与していることが示唆されたことは、今後のがん研究に新たな知見を加えることが期待できるだけでなく、細胞間接着の研究分野の発展にも貢献できるものと考える。
すべて 2019 2018
すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件、 オープンアクセス 3件)
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