研究課題/領域番号 |
18K14745
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44040:形態および構造関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
安岡 有理 国立研究開発法人理化学研究所, 生命医科学研究センター, 研究員 (70724954)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | 刺胞動物 / 変態 / バイオミネラリゼーション / 発生 / 進化 / 地球温暖化 / 海洋酸性化 / PKS / 比較トランスクリプトーム / カルシウム骨格 / 環境ストレス / ミドリイシ |
研究成果の概要 |
サンゴの石灰化関連遺伝子に対するアンチセンスモルフォリノオリゴ(MO)をAcropora tenuis受精卵に顕微注入し、MO注入胚をポリプへと変態させてカルシウム骨格イメージングによって観察したが、石灰化に異常は見られなかった。一方、水温やpHを調整して、受精卵からの初期発生や幼生からの変態・石灰化に対する影響を検討したところ、サンゴ胚は低温(21℃以下)には弱い一方、高温(31℃)や低pHには耐久性があり、正常に発生して骨格を形成した。さらに幼生からポリプへの変態後の時間経過に応じたトランスクリプトーム解析を行った結果、既知の遺伝子と同様に発現変動する石灰化関連遺伝子を同定した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の環境変動実験の結果、地球温暖化や海洋酸性化といった現代人類が直面している地球環境問題に対して、少なくともA. tenuisは正常に胚発生・着底して石灰化を始められるだけの頑健性を備えていることが示唆された。また、5-6月に産卵する通常のミドリイシと異なり、8-9月に産卵するAcropora sp.1のトランスクリプトーム解析を行ったことで、種を超えて保存された生命現象の解明や、産卵時期の変更に関わった遺伝子の同定など、今後のサンゴ研究に向けたデータ基盤が構築された。
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