研究課題/領域番号 |
18K14746
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44040:形態および構造関連
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研究機関 | 東北大学 (2020-2021) 国立研究開発法人理化学研究所 (2018-2019) |
研究代表者 |
内田 清薫 (関根清薫) 東北大学, 生命科学研究科, 助教 (00794398)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | アクチン / 管構造 / 超解像顕微鏡 / ショウジョウバエ / 粗視化分子動力学モデル / 管状組織 / ナノクラスター / 自己組織化 / 等間隔アクチンリング / 管状上皮 / 筋原繊維 / Z-disc / 上皮細胞 / 張力 |
研究成果の概要 |
生体の管構造を支持する細胞内骨格として、リング状のアクチン繊維が等間隔に並ぶ現象が複数の組織・生物種で報告されている。本研究はその形成機構を明らかにするため、ショウジョウバエ気管細胞の内腔面に現れる等間隔アクチンリングに着目し、遺伝学的解析、超解像顕微鏡技術による詳細な観察、そして粗視化分子動力学モデルによるシミュレーションを行った。その結果、数十nmのアクチン微小体集合体が管の周方向に優位に動き、徐々に融合することでリング状になっていることを見出した。微小集合体に必要な分子を同定し、それに基づいたシミュレーションを行ったところ、精度の高い等間隔アクチンパターンを再現することに成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
血管や消化管など生体内で広く見られる管構造は、物質を効率的に運ぶのに有利だが、一方で拡張やねじれに耐える柔軟かつ強靭な細胞骨格が必要とされる。本研究は、その一つとして等間隔アクチンリングという骨格パターンが採用されていると考え、その形成機構を明らかにした。この成果により、管構造不全の治療への応用、そして人工管組織構築の改善が期待される。 また、生体内でのアクチンパターンの形成過程をここまで詳細に解析した例は少なく、これまで培養細胞での観察に留まっていた微小集合体を生体内で再発見するとともに、その挙動が組織形成に強く関わるという生物学的意義を見出したということで学術的な意義も大きい。
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