研究課題/領域番号 |
18K14749
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分44050:動物生理化学、生理学および行動学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
伊藤 太一 九州大学, 基幹教育院, 助教 (20769765)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | ショウジョウバエ / 体内時計 / 概日リズム / 温度補償性 / ヒドラ / 時計遺伝子 |
研究成果の概要 |
システムレベルにおける概日リズムの温度補償性の制御機構を解明することを目指し、ショウジョウバエを用いて時計遺伝子のperiodの翻訳制御に着目した解析を実施した。その結果、periodの翻訳制御因子であるTYFはperのmRNAとの結合力には温度補償性が備わっているものの、翻訳制御においては温度依存的であるという特殊性が存在していることを突き止めた。また、perのコドンを最適化したショウジョウバエ系統においても概日リズムの温度補償性が異常となることから、perの翻訳にはシステムレベルにおいても温度補償性を生み出す重要な分子機構が内在している可能性を得ることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ヒトを含めた多くの生物は生理・代謝・行動において約24時間の周期性を示す。これを概日リズムと呼ぶ。概日リズムに異常が生じると様々な病のリスクが上昇することが知られている。本研究は、種間共通の概日リズム基本原理の一つ、周期の温度補償性の分子機構を解明することを目的とした研究である。本成果では、温度補償性の分子機構の完全解明には至らなかったものの、今後重点的に研究すべき重要な分子機構を発見することができた。本成果を足がかりとして概日リズムの基本原理を完全に解明することができれば、概日リズム異常から誘導される様々な病を副作用なしに治療する手段や創薬等に貢献することが可能となるはずである。
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