研究課題/領域番号 |
18K14765
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分45020:進化生物学関連
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
服部 充 長崎大学, 水産・環境科学総合研究科(環境), 准教授 (80710095)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 社会性進化 / アブラムシ / 警報フェロモン / 社会性 / 昆虫生態 / 分子生理 / 食う-食われる関係 / 食うー食われる相互作用 / 防衛戦略 / 真社会性アブラムシ / 進化生態 / 進化生態学 / 真社会性 / 比較進化 / 化学生態学 |
研究成果の概要 |
社会性アブラムシは、防衛個体の産出によって特徴づけられます。この防衛個体をうまく働かせるにはフェロモンによる種内コミュニケーションが欠かせません。本研究では、社会性アブラムシのタケツノアブラムシとヒエツノアブラムシの社会性と警報フェロモンを比較したところ、防衛個体の産出頻度が高く、その形態が通常個体と大きく異なるタケツノアブラムシでは警報フェロモンが利用されていました。一方で、防衛個体をあまり産出しないヒエツノアブラムシは警報フェロモンも利用していませんでした。このことは、社会性と警報フェロモンの利用がセットになっていることを意味しています。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
社会性がどのように進化してきたかは、生物学において重要な問いのひとつです。本研究によってアブラムシでは社会性をよく示す種ほど警報フェロモンも頻繁に利用することが明らかになりました。つまり、アブラムシが社会性とともに警報フェロモンを同時に発露することで、適応的にふるまっている可能性が示唆されました。 また、アリやシロアリのような代表的な社会性昆虫で社会行動を制御している物質が、アブラムシではその制御に用いられていない可能性が出てきました。これにより、アブラムシが他の社会性昆虫とは異なる行動制御システムをもつことを意味します。
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