研究課題/領域番号 |
18K14793
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 北海道大学 (2020) 首都大学東京 (2018-2019) |
研究代表者 |
山口 諒 北海道大学, 先端生命科学研究院, 助教 (80812982)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 種分化 / 種間相互作用 / 地理的隔離 / 数理モデル / 生物系統地理 / 生物多様性 / 生殖隔離 / 地理的分断 |
研究成果の概要 |
生物集団の地理的隔離が地殻変動や気候変動などの物理的要因ではなく、交雑帯に代表される生物学的相互作用によって起きる可能性を提案する。近縁種同士が相互作用することで互いに地理的に分断し合う新規プロセスを “Biotic Population Subdivision (BPS)”と名付け、仮説検証には、飛翔能力が欠如しているオオヨモギハムシ種群の野外集団を用いた。本種を実例として、分子系統解析、交配実験および数理モデルにより、連続的な地形空間で隔離集団の創出と種分化の反復を再現・解析し、交雑帯での相互作用が野外で種分化を駆動する一要因となっていることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生物の種間相互作用を考慮した地理的隔離のメカニズムを数理モデリングにより解析し、野外と実験下での実証データを得ることで、BPSの枠組みを提唱した。これは従来の古典的な適応放散モデルでは到達できなかった知見であると同時に、非適応的放散の野外での検証例となる。国内外において本課題で提案する新規仮説の提唱・検証は行われておらず、日本独自の生物を用いて研究を展開した点においても、生物多様性の新たな理解に貢献した意義は大きい。
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