研究課題/領域番号 |
18K14794
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
豊田 賢治 神奈川大学, 理学部, 研究員 (00757370)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | ミジンコ / 脱皮ホルモン / 甲殻類 / クルマエビ / 性決定 |
研究成果の概要 |
脱皮ホルモンはその名の通り、昆虫類や甲殻類の属する節足動物のグループで脱皮を制御している内分泌分子である。本研究では、最近研究代表者が発見した日照時間によって生まれてくる子供の雌雄が変わるオオミジンコDaphnia magnaの2系統が長日条件(14時間明:10時間暗)と短日条件(10時間明:14時間暗)で生涯飼育した場合、どれくらいの性比が得られるか明らかにした。これらは今後、脱皮ホルモンがミジンコの性決定や性分化にどう影響しているのか調べる良いモデル生物になると期待される。 また、ミジンコと同じ甲殻類に属するクルマエビの幼生の成長における脱皮ホルモンの作用を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脱皮ホルモンは昆虫類の脱皮・成長に必須のホルモンであることから、古くから農薬成分として農業分野で使用されてきた。その結果、ミジンコや農業益虫などの農薬の非対象生物である節足動物にまで影響がでてしまっていることが社会問題となっている。本研究からミジンコでは脱皮ホルモンが性分化(メスに成長するかオスに成長するか)に重要な役割を果たしていることが示唆されているが、農薬などの脱皮ホルモン成分によって生物が子孫を残すうえで非常に重要な形質である“性”を撹乱してしまう可能性があることは深刻な問題である。このように本研究を通して脱皮ホルモンの未だ知られていない生理機能を研究することには大きな意義がある。
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