研究課題/領域番号 |
18K14795
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分45040:生態学および環境学関連
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研究機関 | 岩手医科大学 |
研究代表者 |
小巻 翔平 岩手医科大学, いわて東北メディカル・メガバンク機構, 特命助教 (90789629)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2018年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 両生類 / 熱ストレス / 遺伝子発現 / 繁殖行動 / 温度耐性 / 遺伝子発現解析 / 生態 / 温度適応 / 温泉 / リュウキュウカジカガエル / 行動 / 進化 |
研究成果の概要 |
温泉に生息する珍しい特徴をもつカジカガエルに注目し、行動観察と遺伝子発現解析により過酷な高温環境での生息を可能にする背景を追究した。行動観察の結果、幼生および成体ともに低水温を好む傾向が示唆された。また遺伝子発現解析からは、高水温下では転写や翻訳の抑制、タンパク質分解といった抑制的な反応に関与する遺伝子の発現が変動していた。これらの結果から、一時的には高水温に耐えうるが、温度選択行動により長期的な高温ストレスを回避することで温泉での生息を実現している可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
温泉に生息するリュウキュウカジカガエルの幼生は最高で46℃の水域で発見されており、これは報告されている世界中のどの両生類よりも高温である。源泉付近は70℃を超える熱湯であり、極限的な生息環境といえる。このような環境で集団が維持できる要因を知ることは生物の環境適応の可能性を理解することにつながる進化生態学的意義をもつ。本研究で得られた知見はその一助となるだろう。 また、両生類における温度ストレスに注目した遺伝子発現解析は研究例が少なく、本研究のような高温ストレスを扱った研究は他に例がない。本研究で得られたデータや知見は両生類と熱ストレスの関係を理解するための基盤となる。
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