研究課題/領域番号 |
18K14805
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分45050:自然人類学関連
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研究機関 | 東京大学 (2020) 琉球大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
小金渕 佳江 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 助教 (10753593)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 人類学 / ゲノム / 集団構造 / 環境適応 / 琉球 / ヒト / 琉球列島 / 集団遺伝 / 琉球諸島 / 集団形成史 / 人口動態 / 遺伝的分化 / 移住 / 全ゲノム解析 / 感染症 |
研究成果の概要 |
本研究課題では、琉球諸島の地域集団に生じた適応進化の可能性を検証し、それらは現在の集団へはどのような影響を与えているのかを解明するために全ゲノム配列を用いた集団遺伝学解析を行った。結果として、琉球諸島人は列島内で地域によって遺伝的な分化が生じていること、また沖縄島と宮古諸島の人々の間の遺伝的相違は、グスク時代が始まった11世紀の頃には既に生じていたことが示唆された。また高Fst値だったサイトにアノテーションを付与し、その特徴を明らかにした。今後は複数の集団遺伝学統計量を用いて、環境適応の詳細を検証していく必要がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
集団レベルでのヒトゲノム配列解析が行われるようになり、ヒトは地域ごとの遺伝学的特徴を持つことが明らかとなった。この特徴は彼らがたどった歴史を反映している。本州日本では縄文人と渡来系弥生人の遺伝的な混ざり合いの証拠が遺伝学や形態学研究から多く報告されているが、琉球列島ではヒトの移住や人口動態に関する研究は少なかった。すなわち、本研究成果は琉球列島人の成り立ちの理解に貢献する。また琉球列島では本州とは異なる生活習慣病の傾向や地域特異的な疾患の報告があり、この地域での個別化医療を検討する上での基礎情報を提供できる。
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