研究課題/領域番号 |
18K14814
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分46010:神経科学一般関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
臼井 紀好 大阪大学, 医学系研究科, 特任助教(常勤) (00784076)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 社会性 / 環境要因 / 幼少期 / ストレス / エピゲノム / トランスクリプトーム / グリア / ニューロン / 社会環境 / 発達 / エピジェネティク / エピジェネティクス / 神経細胞 / グリア細胞 / 自閉スペクトラム症 / 遺伝子発現 |
研究成果の概要 |
本研究では幼少期の乏しい社会環境が脳の発達と社会性の獲得に悪影響を与えるメカニズムを解明することを目的とした。幼少期に社会隔離を行ったマウスでは社会性行動の低下、不安様行動の増加を示し、前頭皮質では神経細胞とミクログリアの数が減少した。遺伝子発現解析では、転写調節、ストレス応答、シナプス機能に関わる遺伝子を同定し、これらの遺伝子が自閉スペクトラム症やストレス関連の疾患に関わることを明らかにした。また、最も有意に変動した遺伝子GeneS15のノックアウトマウスでは社会性行動が低下しており、幼少期の社会環境が脳の発達と社会性の獲得に与えるメカニズムの一端を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、幼少期の社会環境が脳の脳と行動に与える影響が明らかになった。幼少期の社会環境は環境要因であることから、子どもの生育環境を整えることによって適切な脳の発達や社会性の形成、ストレスの軽減や予防などが期待できると考える。本研究での遺伝子発現や脳組織における知見は自閉スペクトラム症のモデルマウスの知見と類似することからも、前頭皮質の神経細胞のシナプス形成やミクログリアの適切な発達が社会性に関わる神経基盤に繋がるとが示唆された。
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