研究課題/領域番号 |
18K14847
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井ノ口 霞 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 特任研究員 (90632349)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 神経回路 / 行動 / 嗅覚 / 社会性行動 / 扁桃体 / 先天的行動 / 脳 / 行動実験 / 情動 / AAV / 価値判断 / 軸索投射 / シナプス / 神経 / 行動の動機付け |
研究成果の概要 |
生物は外界の情報を知覚・認識し、状況に応じた適切な行動を引き起こしている。研究代表者はこれまでに一部の性行動が主嗅覚系の嗅球腹側領域の細胞に担われており、扁桃体への軸索投射が減少したマウスでは社会的匂い識別行動に異常が見られることを明らかにした。本研究では主嗅覚系から扁桃体の経路が性行動の価値判断にどのように影響しているのか、その情報動態を明らかにすることを目的とした。 扁桃体の活動を特異的に制御すると社会的匂い識別行動に異常が見られることから、嗅球腹側から扁桃体への情報伝達が性行動価値判断に関わることを見出した。さらに同種の匂いに反応する神経細胞の下流回路の三次元可視化をすることができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
性行動、攻撃行動といった生存に必須な先天的行動はフェロモン受容器官である鋤鼻器からの情報で誘起されているとこれまで考えられており、主嗅覚系を介した性行動動機づけ機構は未解明であった。本研究により、社会的識別行動の機能回路及び情報処理機構の一端が明らかになった。今後さらに主嗅覚系からの情報伝達の役割が明らかになれば、鋤鼻器官が退化している高等霊長類における匂い情報を介した情動のコントロール機構の解明につながると期待できる。
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