研究課題/領域番号 |
18K14854
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
尾崎 弘展 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (30747697)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 痛覚 / 運動 / 体性感覚野 / 触覚 / 大脳皮質 / 逃避行動 |
研究成果の概要 |
大脳皮質一次体性感覚野(以下、S1)は、触覚のみならず痛覚も処理している。しかし、S1において、痛覚がどのように触覚情報と区別され処理されているのか不明確であり、痛覚情報がどのように逃避行動へと変換されるのか、といったことに関わる中枢神経系は解明されていなかった。そこで本研究では、電気生理学的手法を用いてS1内での痛覚と触覚、それぞれの情報処理に関わる領域を明確にし、痛覚情報処理にS1のdysgranular領域が関与していることを明らかにした。さらに自由行動下の動物が侵害刺激から逃避する際に、dysgranular領域の活動が逃避行動に関与していることを光遺伝学的手法を組み合わせて示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
齧歯類マウスの大脳皮質一次体性感覚野(S1)において、痛覚と触覚が異なる領域で分離して処理されており、痛覚受容細胞がdysgranular領域に集積していること、その部位を抑制すると逃避行動が減弱することを電気生理学的手法・行動実験等を用いて初めて示すことに成功した。 S1はヒトを含む霊長類においても、機能的・形態学的に複数部位に分かれており、今回示された痛覚受容細胞が集積している部位であるdysgranular領域は霊長類のS1におけるarea 3aに相当すると考えられることから、今回齧歯類で得られた知見はヒトにおける痛み研究・治療に役立つと考えられる。
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