研究課題/領域番号 |
18K14858
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分46030:神経機能学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
鳥越 万紀夫 国立研究開発法人理化学研究所, 脳神経科学研究センター, 基礎科学特別研究員 (40635223)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2018年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 意思決定 / 仮想空間 / ゼブラフィッシュ / 神経アンサンブル / 能動的回避行動 / 終脳 / 2光子カルシウムイメージング / 予測符号化 / 能動的推論 / ゼブラフィッシュ成魚 / Caイメージング / 2光子顕微鏡 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は哺乳類の終脳に相当し、簡単な脳構造を持つゼブラフィッシュ成魚の意思決定機構を明らかにすることである。そのため能動的、受動的回避行動をトレーニング中の魚の終脳の神経活動を観察することが可能な仮想空間-2光子イメージングシステムを確立した。解析の結果、魚が見るもの、つまり周囲の壁の色(青、赤など)、または見るものの状態(景色が動いているか静止しているか)にルール(安全または危険)を付加する複数の神経アンサンブルが生成されることが明らかになった。さらにアンサンブルの組み合わせによって、同じ目標(安全な領域に逃げる)を達成するにもかかわらず魚毎に多様な行動戦略を取ることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により学習によって生物が知覚した複数の環境情報(色や景色の動きの状態)に対しそれぞれルールを付加することが明らかになった。さらにルールが付加される知覚情報は魚毎に異なり、その違いが行動の多様性を生み出している可能性が示唆された。以上のことは価値を付加された複数の知覚情報も行動選択の基準となる可能性を示唆している。さらにはその組み合わせにより行動に多様性が生じる可能性も示唆しており、生物の行動選択機構における行動の多様性という新たな機構を見出した。将来的にはAIのアルゴリズムに対して多様性を持たせ発展させる時に役立つ可能性を含んでいる。
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