研究課題/領域番号 |
18K14894
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47030:薬系衛生および生物化学関連
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
平田 祐介 東北大学, 薬学研究科, 助教 (10748221)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | トランス脂肪酸 / DNA損傷 / 細胞死 / 老化 / 脂肪肝 / 活性酸素 / ミトコンドリア / MAPK / NASH / 細胞外ATP / 炎症 / 食品衛生 |
研究成果の概要 |
トランス脂肪酸は、紫外線や抗がん剤などによるDNA損傷時に、ストレス応答性MAPキナーゼJNKを介したミトコンドリア活性酸素(ROS)産生増大によって細胞死を促進することを明らかにした。 トランス脂肪酸の種類ごとの作用の違いを評価した結果、食品製造過程で産生される「人工型」トランス脂肪酸が、反芻動物由来の「天然型」トランス脂肪酸よりもはるかに強力な毒性を有することを見いだした。 トランス脂肪酸含有高脂肪食を摂取させたマウス肝臓の病態解析を行った結果、トランス脂肪酸含有高脂肪食摂取群では、通常の高脂肪食摂取群と比較し、脂肪蓄積増加に伴って、肝臓の老化・炎症が促進することが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
トランス脂肪酸は、これまで主に疫学調査研究から動脈硬化症等の諸疾患との関連が示されてきた一方で、分子レベルでの作用機構については解明が進んでおらず、詳細な病態発症機序は不明であった。本研究成果により、トランス脂肪酸の病態発症機序解明に繋がる新たな毒性発現機構が解明されると共に、特に病態発症との関連が示唆されてきた人工型トランス脂肪酸の方が、天然型よりも強力な毒性を有することが明らかとなり、過去の疫学研究の科学的な裏付けができた。
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