研究課題/領域番号 |
18K14925
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47040:薬理学関連
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研究機関 | 高崎健康福祉大学 |
研究代表者 |
吉田 一貴 高崎健康福祉大学, 薬学部, 助教 (70803154)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | P2受容体 / マスト細胞 / ATP / 非受容体型チロシンキナーゼ / GPCR / P2X受容体 |
研究成果の概要 |
IgEを介した抗原依存的なマスト細胞の活性化は様々な生体内物質によって調節されている。我々は細胞外ATPがP2X4受容体を介してIgE依存的マスト細胞活性化を増強することを見出した。そこで、その増強メカニズムと生体内のアナフィラキシーに対するP2X4受容体の作用を検討した。P2X4受容体はFcεRIによるSykのリン酸化を促進することで脱顆粒を増強していた。この反応はイオンチャネル活性とは独立していると考えられた。さらに、P2X4受容体欠損マウスではアナフィラキシー症状が軽減していた。以上のことから、P2X4受容体はⅠ型アレルギー反応を増悪させていることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マスト細胞に発現しているP2X4受容体の活性化は抗原依存的なマスト細胞の活性化を促進しており、ヒスタミンや炎症性サイトカインの放出を増加させることが示され、P2X4受容体を欠損したり阻害するとアナフィラキシー症状が緩和することが明らかとなった。即ち、P2X4受容体はマスト細胞によるⅠ型アレルギー反応を増悪させる受容体であることが明らかとなった。さらに、P2X4受容体はPGE2による抗原非依存的マスト細胞の活性化も促進したことから、炎症時におけるマスト細胞の活性化も促進していると考えられた。 これらの結果から、P2X4受容体はアレルギー性疾患における新規治療ターゲットとなりうると考えられた。
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