研究課題/領域番号 |
18K14941
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分47050:環境および天然医薬資源学関連
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研究機関 | 摂南大学 |
研究代表者 |
荒木 良太 摂南大学, 薬学部, 講師 (90710682)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 漢方薬 / 精神疾患 / うつ病 / セロトニン / 5-HT1A受容体 / フェルラ酸 / エピジェネティクス / モノアミン / うつ |
研究成果の概要 |
精神症状に使用される漢方薬である加味温胆湯は、マウスにおいて抗うつ様作用と細胞外セロトニン量増加作用を示した。こうした加味温胆湯の作用は構成生薬の竹ジョ*を除くことで消失した。しかしながら、竹ジョ*単体では細胞外セロトニン量増加作用が見られなかったことから、細胞外セロトニン量増加作用には、竹ジョ*と他の生薬との組み合わせが重要であることが示唆された。また、精神症状に対して用いられる多くの漢方薬においてセロトニン5-HT1A受容体刺激作用が認められた。以上の結果から、精神症状に用いられる漢方薬の多くは、セロトニン神経系を介して薬効を発揮している可能性が示された。(ジョ*は竹かんむりに如)
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経精神領域において、漢方薬が有効性を示す例が多数報告されている。しかしながら、いわゆる西洋薬とは異なり、漢方薬は作用機序の科学的根拠に乏しいことから、エビデンスに基づく治療を重視する現代医療において漢方薬の使用は十分に進んでいない。本研究により、漢方薬の作用に関する基礎的知見を集積することで、漢方薬の適切な使用を促し、治療効果が高く副作用の少ない神経精神症状の治療に貢献できるものと考えられる。
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