研究課題
若手研究
天然由来の精子活性化物質の探索とその作用メカニズム解明を目的として、生薬エキスおよび天然化合物ライブラリーから精子活性化スクリーニングを実施し、2種の生薬エキスおよび2種の化合物を見出した。見出した化合物の1つであるML-2-3について、マウスの体外受精の受精率を検討したところ、有意に受精率を向上させた。さらに、本化合物を用いて、精子運動解析システムによる詳細なモニタリング、経時的な先体反応の観察、濃度の最適化、安全性の確認などを実施し、安全性の立証および作用機序の解明を行った。
現在、生殖補助医療に精子活性化剤が用いられているが、薬効や安全性が十分に立証されておらず、新たな精子活性化剤が望まれている。一方で、天然物の精子活性化剤に関する研究はなく、本研究は天然物分野における精子活性化剤探索研究の先駆的研究である。本研究結果により、新たな精子活性成分の提示でき、その作用メカニズムの特定が可能となる。さらに本研究を進めることで、機能性食品等や精子活性化剤の開発に繋がる可能性があることから、男性不妊症治療に寄与できると考える。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 2件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (4件) 備考 (1件)
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