研究課題/領域番号 |
18K15008
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分48010:解剖学関連
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
東島 沙弥佳 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 助教 (10792830)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | しっぽ / 発生 / 退縮 / 尾部退縮 / 有羊膜類 / Human tail / 細胞死 / 体節 / 尾部 / 尻尾 / ニワトリ胚 / ハムスター胚 |
研究成果の概要 |
研究期間を通じて、胚発生過程で生じる尾部退縮のメカニズム解明に取り組んだ。細胞死に着目し尾部退縮との関連を調べたニワトリプロジェクトでは、尾部神経管における細胞死が重要である可能性がみえてきた。またハムスタープロジェクトでは、尾長の異なる齧歯類の尾部形態形成過程を比較した。短尾種でのみ尾部退縮が見られたことから、短尾形質を形成する発生過程のメカニズムが広く有羊膜類間で保存されている可能性がみえてきた。さらに、従来は尾部退縮異常により生じるとされてきたヒトの先天異常「Human tail」について尾部退縮異常が成因ではなく4種の異なる成因が考えられることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、多様な系統群で尾部形態形成を観察することで、胚発生過程において生じる尾部退縮が尾部形態形成に重要であることを示した点で新規的である。また、短尾という極端な形質をもつ有羊膜類において尾部退縮という発生現象が幅広く保存されている可能性が高いことは、進化を考える上で興味深い知見を提供したと言える。さらに、生物学的研究意義の高さに留まらず、基礎的知見をヒト先天異常の要因解明という臨床応用に昇華させた点でも大きな意義をもつ。
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