研究課題
若手研究
腎疾患病態形成機構の解明を目指し、ポドサイトにおける転写因子OASISに着目し検討を行った。LPSは、ポドサイトにおいてOASISの発現を上昇させることを明らかにした。また、ポドサイト特異的OASIS欠損マウスでは、LPS投与や糖尿病による腎機能の低下が抑制された。他方、ポドサイト特異的OASIS過剰発現マウスでは顕著な尿中アルブミン/クレアチニン比の上昇やポドサイト障害が惹起された。以上より、ポドサイトにおけるOASISの上昇は、腎臓の恒常性維持の破綻に寄与することが示された。
腎疾患、特に慢性腎臓病は新たな国民病として注目され、透析導入や心血管病のリスクファクターであるため、その予防や治療が重要である。腎臓病の予防法や治療法を確立する上で、腎臓病の成り立ちを理解することは重要だが、未だ腎疾患病態形成機構には不明な点が多い。本研究では、腎構成細胞のポドサイトにおける転写因子OASISが、腎疾患病態形成に関わることを見出した。本研究成果は、新たな腎臓病治療法の開発に繋がるものと期待される。
すべて 2021 2020 2019 2018 その他
すべて 国際共同研究 (1件) 雑誌論文 (3件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 3件) 学会発表 (11件) (うち国際学会 2件、 招待講演 1件)
Gene
巻: in press ページ: 145664-145664
10.1016/j.gene.2021.145664
The FASEB Journal
巻: 35 号: 2
10.1096/fj.202001820r
Pharmacology Research & Perspectives
巻: 8 号: 2
10.1002/prp2.590