研究課題/領域番号 |
18K15034
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分48030:薬理学関連
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
肱岡 雅宣 立命館大学, 薬学部, 助教 (50780061)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 脳内出血 / ロイコトリエンB4 / リポキシンA4 / ミクログリア / 好中球 / 生理活性脂質 |
研究成果の概要 |
脳内出血時には血液が漏れ出すことで、血液成分や浸潤した免疫細胞によって脳組織傷害が引き起こされる。なかでも好中球の浸潤が病態を悪化させることが明らかであるため、好中球の浸潤制御に関わる生理活性脂質に注目した。その結果、脳内出血発症後にロイコトリエンB4の量が一過性に増加し、脳内出血病態の形成(ミクログリアの活性化、および好中球の浸潤)に関与することを見出した。また、アラキドン酸から代謝される生理活性脂質の一つであるリポキシンA4に注目した結果、リポキシンA4の受容体刺激によって脳内出血モデルマウスにおけるミクログリアの活性化や好中球の浸潤、および運動機能障害の発症を軽減させることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳内出血は脳血管が破れることで脳内に血液が漏れ出し、血液成分や浸潤した免疫細胞によって脳組織傷害が引き起こされる。発症後に傷害組織が修復されることはなく、一度発症すると永続的な予後不良を呈するため、著しいQOLの低下が問題となっている。現在のところ、脳組織傷害を緩和/修復させるような治療法は皆無であることから新規治療標的が必要である。本研究結果は、生理活性脂質の産生制御および作用制御が脳内出血発症後の組織傷害を軽減させ得ることを示しており、今後の治療方策の開発につながる重要な知見であると考える。
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