研究課題/領域番号 |
18K15053
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分48040:医化学関連
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研究機関 | 東京大学 (2019-2020) 公益財団法人東京都医学総合研究所 (2018) |
研究代表者 |
嶋多 美穂子 (杉本 美穂子 / 嶋多美穂子) 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 助教 (50792727)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ナルコレプシー / DNAメチル化 / CD4+ T細胞 / CD8+ T細胞 / 後部視床下部 / 過眠症 / 免疫系 |
研究成果の概要 |
本研究ではナルコレプシーを対象とし、オレキシン神経の脱落が起こる後部視床下部を含む複数の脳領域ならびに疾患への寄与が示唆されるCD4及びCD8陽性T細胞におけるDNAメチル化の検討を行った。 脳の疾患関連DNAメチル化部位は、後部視床下部特異的であり、関連部位は多発性硬化症関連メチル化部位と有意に重複していた。 T細胞の解析では、免疫系遺伝子上流のメチル化領域の関連に加え、特にCD4陽性T細胞で患者・健常者間のメチル化率の違いが大きく、疾患関連メチル化部位の95%以上の部位で、患者でメチル化率が低下していた。これらの部位は特にCpG Islandやshore、プロモーター領域に有意に少なかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果から、脳の解析ではナルコレプシー関連メチル化部位は後部視床下部特異的にみられ、多発性硬化症の関連メチル化部位と有意に重複することから、後部視床下部における免疫的機序の異常が疾患発症に関わる可能性が、DNAメチル化という観点からも示唆された。さらにナルコレプシーのCD4及びCD8陽性T細胞の双方において、メチル化率の低下傾向が観察された。ナルコレプシーと関連を示す遺伝子多型がDNAメチル化酵素であるDNMT1の上流領域に位置していることが報告されており、今後DNMT1の発現や全体的な低メチル化が与える影響についてより詳細に解析することで、発症メカニズムの解明につながる可能性がある。
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