研究課題/領域番号 |
18K15059
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49010:病態医化学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
丸山 順一 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (30723639)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2018年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 特発性肺線維症 / DCLK1 / NF-κB / DNA損傷修復 / 肺がん / DNA修復 |
研究成果の概要 |
特発性肺線維症(IPF)には肺癌が高率に併発することが知られているが、この分子機構は未だ完全に理解されていない。本研究において研究代表者は、公共データ再解析により癌幹細胞マーカーとして知られているDCLK1がIPF肺において発現上昇していることを見出した。また、肺腺癌由来細胞株H1299におけるDCLK1発現はLPSで活性化させたマクロファージ様細胞株の培養上清処置により誘導された。さらに、この発現誘導はRelA発現抑制では阻害されない一方でRelB発現抑制により阻害されることを見出した。この結果は、DCLK1発現がalternative NF-κB経路を介して誘導されることを示唆している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の結果は、IPF肺においては浸潤するマクロファージなどの炎症性細胞から分泌されるサイトカインにより、肺胞上皮細胞においてalternative NF-κB経路が活性化され、その結果癌幹細胞性が確立して発癌に至るというモデルを支持する。このモデルが正しければ、alternative NF-κB経路を阻害すればIPFに併発する肺癌発癌を予防できる可能性が期待される。 本研究はIPF肺を対象とした。しかし、肺以外の臓器でも慢性的な炎症に伴い、alternative NF-κB経路の活性化とそれに伴うDCLK1発現誘導がなされ、発癌に繋がっている可能性があると考えている。
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