研究課題/領域番号 |
18K15078
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
田原 紳一郎 大阪大学, 医学系研究科, 特任助教(常勤) (20792584)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | MELF / SDPR / ALDH1 / MELF pattern / 類内膜癌 |
研究成果の概要 |
SDPR (serum deprivation-response protein, cavin-2)は細胞内輸送やシグナル伝達に重要な働きをするcaveolaeを構成する分子の1つである。Crispr/Cas9システムを用いて子宮体部類内膜癌培養細胞株のSDPRをノックアウトし、類内膜癌におけるSDPRの役割を解析した。ノックアウト細胞ではALDH1発現及びILK signalingが低下しており、ILKの蛍光免疫染色では細胞内での分布の異常が見られた。以上より、子宮体部類内膜癌において、SDPRがILKのシグナル伝達を介してALDH発現を制御していることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、子宮体部類内膜癌培養細胞においてSDPRがILKのシグナル伝達を介してALDH発現を制御していることが示唆された。また病理組織標本を用いた免疫染色においてもSDPRはMELF patternを含む高い浸潤能と関連していた。SDPRはcaveolaeを媒介する多数のシグナルに関連していると考えられ、正常細胞への影響に伴う副作用という観点からは、SDPR自体を治療標的とすることは難しいが、ILKシグナルは治療標的として有望である。ILKシグナルの上流、下流に存在する因子を同定し、ALDH発現を制御することは、通常の治療に抵抗性の類内膜癌に対する新たな薬物の開発につながると考える。
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