研究課題/領域番号 |
18K15097
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49020:人体病理学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
西東 瑠璃 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 客員研究員 (70805358)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | PD-L1 / EBV関連胃癌 / NLRP3 / インフラマソーム / びまん型胃癌 / 遊走 / 胃癌 / PD-L1 |
研究成果の概要 |
胃癌と炎症・免疫関連分子について以下2つの研究を行った。 ①PD-L1がEBV関連胃癌で高率に発現しており、その約1/3がPD-L1遺伝子の増幅によるものと判明した。微小環境との相互作用との関係や3’UTRの発現低下・欠失に伴う変化に着目して、INFγがPD-L1発現を増強させること、PD-L1発現例の一部で3’UTRの異常を有する可能性があることが明らかになった。 ②NLRP3がびまん型胃癌で予後不良と相関しており、NLRP3発現が細胞遊走と正の相関関係にあることを解明した。NLRP3はインフラマソーム非依存的に遊走能を亢進させること、その経路にS100A8が関わっていることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
炎症・免疫関連分子であるPD-L1とNLRP3はそれぞれEBV関連胃癌とゲノム安定型(びまん型)胃癌において癌の進展に重要な役割を果たしていることが本研究で明らかになった。EBV関連胃癌において、PD-L1は治療標的として有望な分子であり、さらなるPD-L1発現機序の解明は特異的で効果の高い治療法の確立に寄与すると考えられる。またNLRP3を阻害することで、胃癌の進展を抑制することができる可能性がある。その他の炎症・免疫関連分子も胃癌の分子生物学的サブタイプごとにその発現意義が異なる可能性が示唆され、分子生物学的サブタイプ別に研究を進める必要性があると考えられる。
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