研究課題/領域番号 |
18K15118
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49030:実験病理学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐々木 克博 京都大学, 医学研究科, 講師 (70739862)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 自己炎症 / 自己免疫 / 細胞死誘導 / T細胞 / LUBAC / ユビキチンリガーゼ / Treg / 制御性T細胞 / 細胞死 / 炎症 / TNF / T細胞 / 免疫 |
研究成果の概要 |
自己免疫と自己炎症は免疫システムの機能異常に伴う全身性の炎症性疾患である。自己免疫はT細胞やB細胞といったリンパ球を主体とする獲得免疫の異常である一方、自己炎症は自然免疫や自然免疫細胞が作り出す炎症性サイトカインの機能亢進により発症することから、双方は対称的な病因から形成される疾患群と考えられている。本研究ではLUBACとよばれる炎症関連酵素が自己免疫および自己炎症発症の責任因子であることや、2つの炎症タイプの詳細な比較解析により、T細胞機能異常を背景とした細胞死起因性の自己炎症という新たな炎症病態機序の存在を提唱することで炎症病態の複雑性を証明し、今後の炎症治療に繋がる成果を見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって作製された複数のLUBACを標的とした疾患マウスは、典型的自己免疫疾患から典型的自己炎症疾患まで多彩な炎症を引き起こすことから、炎症分野の研究における解析ツールとして今後利用されることが大いに期待できる。また本研究から自己炎症の誘導におけるT細胞細胞障害機能が新たに示されたことから、自己免疫と自己炎症の概念の垣根を越えた、炎症誘導に寄与する未だ明らかにされていない多様な炎症細胞の特性や細胞間相互応答の理解の重要性を改めて示した。自己炎症疾患における病因・増悪化因子としてT細胞を提唱した本研究は、ヒト疾患の治療改善に繋がる可能性もある。
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