研究課題/領域番号 |
18K15143
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
尾花 望 筑波大学, 医学医療系, 助教 (00722688)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | RNA / リボヌクレアーゼ / バイオフィルム / 温度応答 / 細胞外マトリクス / ウェルシュ菌 / バイオフィルムマトリクス / 温度 / ribonuclease / Clostridium / RNA processing / virulence factor / Ribonulcease / degradosome / RNA切断 / IV型線毛遺伝子 / 毒素遺伝子 |
研究成果の概要 |
RNAを介した制御は素早い環境適応に重要な役割を果たすと考えられるが、本属菌の病原性との関連や、RNA切断・分解の詳細な分子機構の知見は少ない。本研究では、ウェルシュ菌のバイオフィルムの形態変化にはmRNA切断を介した転写後制御が重要であることを見出した。本菌では高ストレス耐性を有するバイオフィルム形成に必須である細胞外マトリクスの生産は温度によって制御される。細胞外マトリクス遺伝子は集団中に不均一に発現しており、また、温度に応答したマトリクス遺伝子の不均一な発現にはリボヌクレアーゼYを介した転写後mRNA切断が必要であることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ウェルシュ菌は国内での患者数第3位の食中毒細菌であり、本菌が環境中に生残するメカニズムの解明は重要である。本菌は宿主の体温より低い温度に応答して自らを繊維状タンパク質(細胞外マトリクス)で覆い、強固な集団(バイオフィルム)を形成することで、酸素および抗生物質に対する耐性を向上させることを発見した。このバイオフィルム形成にはRNAの切断を介した遺伝子発現制御機構が必須であることを見出した。バイオフィルムマトリクスやRNA制御に着目したバイオフィルム除去法および食中毒や感染症の予防・治療法の開発が期待される。
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