研究課題/領域番号 |
18K15157
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 北里大学 (2019) 国立感染症研究所 (2018) |
研究代表者 |
須藤 直樹 北里大学, 薬学部, 助教 (50736105)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 腸管出血性大腸菌 / 転写後発現制御 / Hfq / LEE / ler / 転写後制御 / 病原性発現 |
研究成果の概要 |
本研究は、腸管出血性大腸菌の病原性遺伝子群LEEの発現を制御する転写因子をコードするlerの転写後発現制御因子を、MS2タグを用いたRNA精製法を用いて同定することを目的として行った。解析の結果、ler mRNAと結合する因子としてRNA結合タンパク質Hfqを同定した。さらにHfqのdistal面のRNA結合活性がler mRNAとの結合に重要であり、その結合を介してler mRNAの翻訳が抑制されること、病原性非発現条件では、ler mRNAの翻訳抑制によりLEE全体が抑制されることを明らかにした。 一方、ler mRNAと特異的に結合し、転写後制御に関与する小分子RNAは同定できなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の推進により腸管出血性大腸菌が持つLEEの発現制御の一端を解明することができた。LEEは腸管出血性大腸菌のヒトへの感染に重要な遺伝子群であり、この制御機構を理解することは、腸管出血性大腸菌感染症を制御するための基盤的知見となる。 また、本研究ではler mRNAの精製のため、MS2タグを用いたRNA精製法を用いた。この手法によりler mRNAの制御因子としてHfqを同定し、その制御機構の解明に繋がった。このことは、MS2タグを用いたRNA精製法が被制御因子である標的mRNAから制御因子を同定するための一般的手法になり得ることを示す。
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