研究課題/領域番号 |
18K15158
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
平林 亜希 国立感染症研究所, 薬剤耐性研究センター, 主任研究官 (00801911)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | コリスチン / mcr / 外膜タンパク / 外膜タンパク質 / LPS / コリスチン耐性菌 / ドラッグリポジショニング / MCR |
研究成果の概要 |
コリスチンは多剤耐性グラム陰性菌に対して用いられる抗菌薬であるが、近年、伝達性プラスミドを介したコリスチン耐性遺伝子mcrが検出されており、コリスチン耐性菌による感染症の新たな治療法の確立が急務である。本研究ではコリスチン耐性大腸菌に対し低用量コリスチンと併用効果のある薬剤をFDA既承認薬を含む780種類のライブラリーからスクリーニングにて20種類選出し、その標的候補の一つとしてグラム陰性菌の細胞外膜構成タンパクXを同定した。承認薬が細胞外膜構成タンパクXと結合し、外膜の機能に作用することによりコリスチンの作用が増強されることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
コリスチンは強力な殺菌作用をもつが、一方で量依存とされる腎毒性などの副作用の多い薬剤として知られている。コリスチン耐性菌による感染症の治療薬としてコリスチンのもつ殺菌作用を生かしつつ副作用の面からコリスチンの使用量を低減できる併用療法の開発は臨床現場において強く求められている。本研究はすでに他の目的で使用されている既承認薬の新しい作用点を見いだすことで既存薬の新規適用拡大や、より迅速な新たな治療法の開発につながり、臨床現場の課題の解決の一つとなりうる。
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