研究課題/領域番号 |
18K15159
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
石嶋 希 国立感染症研究所, 細菌第一部, 研究員 (60565604)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | HUS / Stx / 腸管出血性大腸菌 / 志賀毒素 / E. alberti / E. albertii / Stx2 / EHEC / stx / Escherichia albertii / LEE |
研究成果の概要 |
E. albertii感染症の多くは軽症であるが、今回、HUS症例から分離されたE. albertiiが原因菌であると推察され、志賀毒素stx2f遺伝子の保有が確認された。Stx2fは、未だ詳細不明なサブタイプであることから、本株のStx2f毒性評価を行った。その結果、本株はStx2fをほとんど産生しなかったが、本株由来のstx2fファージを保有する大腸菌K-12株を取得したところ、明らかなStx2f産生性を認めた。本Stx2fファージは、E. albertiiのバックグラウンドにおいては発現抑制されているが、環境中や宿主体内のファージ感受性菌に獲得された際に毒性が増強する可能性が考えられた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
E. albertiiは新興病原菌であり、これまでの本菌感染症は軽症例がほとんどあったことから、病原性発揮メカニズム、ヒト感染における重症化リスク等未だ不明点が多い。本研究で分離したE. albertiiは、HUS原因菌として世界で初めてのケースであり、本菌をモデル株として行った解析結果は、学術的意義を有すると考えらえる。Stx2fファージ保有菌自体の毒素産生性が検出されないが、ヒト感染においては重大な病原性を発揮する可能性を示したことは、公衆衛生上の重要な知見であると考えている。
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