研究課題/領域番号 |
18K15160
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49050:細菌学関連
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研究機関 | 国立感染症研究所 |
研究代表者 |
平山 悟 国立感染症研究所, 細菌第一部, 研究員 (70778555)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2020-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2019年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2018年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | メンブレンベシクル / 細胞間コミュニケーション / 形質転換 / グリシン / membrane vesicle / vesicle uptake |
研究成果の概要 |
細菌がメンブレンベシクル (MV) を取り込むメカニズムについて詳らかにすることを目的に、大腸菌の遺伝子欠損株を用いたスクリーニングを行ったところ、欠損することでMV取り込み能が増大する可能性のある複数の遺伝子を見出すことができた。 一方、効率的な研究の進行を目的に、大腸菌のMV形成量が増大する条件を検討したところ、培養時にグリシンを添加する方法を見出した。1.0%グリシンの添加により、MV収量はタンパク質量として約70倍、脂質量として約50倍となった。グリシン誘導MVはタンパク質量あたりのエンドトキシン活性が約1/8に減少していたが、非誘導MVと同等の免疫誘導活性を有していた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
細菌のメンブレンベシクル (MV) は、細菌間コミュニケーションツールとしての機能が注目されつつある。本研究で見出されたMV取り込みに関与する可能性のある遺伝子について、今後さらなる解析を行うことにより、MVを介した細菌間クロストークの包括的理解が促進され、ひいては細菌の病原性発現や薬剤耐性の蔓延のような感染症のキーファクターのコントロールに展開できることが期待される。 また、グリシンによる大腸菌MV産生増大法は、MV取り込みメカニズム研究の進展に役立てられるだけではなく、アジュバントやワクチン開発等、幅広い分野への応用展開をも期待することができる。
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