研究課題/領域番号 |
18K15170
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49060:ウイルス学関連
|
研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
豊田 真子 熊本大学, ヒトレトロウイルス学共同研究センター, 特任助教 (70771129)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | HIV-1 / SERINC5 / Nef / 感染者コホート / SERINC3/5 / 宿主制限因子 / ウイルス蛋白質 / 細胞膜 / ウイルス / HIV / 感染症 |
研究成果の概要 |
本研究では、HIV-1感染者コホートを用いて、生体内におけるウイルス蛋白質(Nef)の機能と宿主因子(SERINC5)との相互作用の解析を行い、病態発現との関連性を明らかにすることを目指した。未治療の日本人HIV感染者の血漿を用い、Nef領域の遺伝子配列解析、樹立Nefクローンを用いたウイルス複製能の解析、SERINC5に対する阻害機能の解析を行い、HLAに関連した2つのNef変異(Y120F/Q125H)が血漿ウイルス量と逆相関することを見出した。また、これら2つのNef変異の組み合わせは、HIV-1の複製を低下させ、SERINC5に対する阻害活性を減弱化することを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究成果によって、生体内で選択されるNef変異は、宿主因子であるSERINC5に拮抗する能力を損なうことでウイルスの感染性および複製能力を弱め、血漿ウイルス量の低下に寄与するものと示唆された。個体内でのウイルス蛋白質と宿主因子の相互機能解明は、宿主に本来備わる抗ウイルス機能の分子機序を活用した新しい治療基盤の構築につながると期待される。
|