研究課題
若手研究
我々は、鳥インフルエンザウイルスが感染患者内で獲得するヒト適応変異を網羅的に探索することで、新規のヒト適応変異を同定してきた。本研究は当該変異導入ウイルスをヒト適応化モデルウイルスとして用いて、ウイルス複製に必須の宿主因子を同定することを目的とした。ポリメラーゼ三量体に結合する宿主因子を効率的に共沈させる免疫沈降法を確立し、変異体に特異的に結合する宿主因子をLC-MS/MSにより複数選出した。当該因子がウイルス複製に与える影響について評価したが、ウイルス複製に影響を与える因子は同定に至っておらず、候補因子の選択をより広範に行い、さらに複数のノックダウン細胞の作出を試みている状況である。
ウイルス複製に重要な宿主因子を同定し、さらに宿主因子・ウイルス蛋白質の結合を阻害するリード化合物探索へ研究を展開する。現存の抗インフルエンザ薬は、特定のウイルス蛋白質の働きを抑えるが、ウイルス遺伝子の変異によって薬剤耐性ウイルスが出現する問題点がある。今後同定されるリード化合物は、ウイルス蛋白質に作用せずにその複製を阻害するため、既存の抗ウイルス薬の弱点を克服できる可能性がある。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 7件、 査読あり 7件、 オープンアクセス 7件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 3件)
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