研究課題/領域番号 |
18K15187
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分49070:免疫学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
奥村 龍 大阪大学, 医学系研究科, 助教 (00793449)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2018年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 粘膜バリア / 糖鎖 / 腸管上皮細胞 / 炎症性腸疾患 / 粘液 / 糖転移酵素 / 腸内細菌 / 腸管粘膜バリア |
研究成果の概要 |
多くの腸内細菌が存在する腸管では、腸管上皮細胞から分泌される多量の粘液が粘膜を被覆し、腸内細菌の組織侵入を防止している。また粘液中の糖鎖は、その粘液の機能に重要であることが知られているが、糖鎖発現機構や糖鎖の詳細な機能については不明であった。本研究により、その糖鎖付加に関わる糖転移酵素の中で、B3galt5、St6galnac6は小腸において腸内細菌依存的に上皮での発現が亢進し、またそれらの糖転移酵素は大腸において恒常的に発現していること、またB3galt5、St6galnac6によって生合成されるジシアリルルイスAが腸管で欠失すると、腸管炎症の感受性が高まることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
潰瘍性大腸炎やクローン病に代表される炎症性腸疾患(以下IBD)は、いまだ根治的治療がない難治性疾患である。IBDの病因の一つして、腸管上皮によって構築される粘液を中心とした粘膜バリアの破綻が示唆されているが、その詳細は不明である。本研究によって腸管での機能が明らかとなったB3GALT5遺伝子は、一部のIBD患者でその遺伝子異常が報告されており、その異常はIBDの病因の一つである可能性がある。本研究ではB3galt5、St6galnaac6によって生合成されるジシアリルルイスAの粘膜バリアにおける重要性が明らかとなり、その糖鎖をターゲットとした新たな炎症性腸疾患治療が期待される。
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